忍者との関わり
天正伊賀の乱で焼かれた伊賀の社寺の復興に努めた小天狗清蔵上人ゆかりの寺院。山出の虚空蔵さんで知られる。
由来
当寺は上野と名張を結ぶ名張街道のほぼ中間点からやや東方に入った山里に位置している。三重交通バス名張線の山出団地か、金坪停留所で下車して、徒歩8分ほどである。寺域は背景に大師山を負い、山門に連なる険しい石段を上がると、近代的な本堂が目に飛びこんでくる。
本堂正面には不断咲きの椿の木があり、正面に向かって右端には本堂へ廊下づたいに連なる庫裏が、そして左側には十三重石塔や鐘楼、向かって奥よりは、大師山参道入口、観音堂などが、やや横長の配置で端然と位置している。周囲は喧騒も極めて少なく、山間から鳴きこぼれる季節の鳥たちの声ばかりが静かに木霊(こだま)している。
寺伝にによれば、唐から帰還された空海上人が大同元年(806)に、虚無蔵求聞持法修法の地を求め、大和から伊勢への途上、たまたま当地に留錫(りゅうしゃく)し、本尊に虚空蔵菩薩坐像一基を手づから彫刻され、草庵を結ばれたことをもって当寺の開創としている。『三国地志』には、「宝生山勝因寺ニ本尊虚空蔵アリ 空海作 閼伽井実植ノ椿 共ニ空海ノ事蹟ヲ伝フ」と記述されている。伝承の記録によれば、空海は当寺での修行のあと、伊勢朝熊(あさま)山上金剛證寺においても求聞持法を修行したとされているようだ。
(著書「伊賀百寺」より)
勝因寺データ
本尊
木造虚空蔵菩薩坐像
季節の花木
春(4月〜6月)
桜
催事
冬(1月〜3月)
虚空蔵大会式(1月13日)
夏(7月〜9月)
虚空蔵大会式(9月13日)
住所 | 〒518-0127 伊賀市山出1658 |
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連絡先 | 0595-21-3559 |
受付の目安 | − |
ご朱印のいただき方 | 略式(セルフ式) |
ご朱印料 | 200円 |